奈良県は大阪のベットタウンで、多くの通勤客が奈良から大阪へと通勤しています。
近鉄五位堂駅は、難波や大阪環状線の駅から20〜30分程度で行くことができるので、大阪への通勤客が多く、近鉄では比較的多い25000人を上回る乗降者数がある駅です。
五位堂駅がカバーする住宅エリアは広く、離れているため自家用車で駅へ送迎する車が多い状態です。
そのため、バス専用スペースに乗用車が停車してバスが到着できない、一般車の停車でバスが発車できないという事態が発生しています。
朝・夕の五位堂駅駅前ロータリーは、バスと自家用車が入り乱れたカオスな状態となっています。
この原因はいくつかあります。
そもそもの問題点として、行政機関である香芝市が、歩道の整備や、利用者の利便性向上などに消極的であることが言えます。
Googleマップで、国道168号線や、国道165号線を見てみると分かるように、国道ですら、まともな歩道が存在していないことが分かります。たとえば、五位堂駅の東の方に進んでいくと、数十センチしか無いような歩道や、白線だけという状況です。
この状況が1970年代からほぼ変わっていないというから驚きです。
国道168号線も同じく国道なのに歩道もなく、あったとしても断片的でつながっておらず非常に危険な状況です。磯壁交差点も30年以上、歩行者空間が無い状態です。
そんな行政の姿勢が、この駅前ロータリーの問題の放置にもつながっています。
通常、混雑する駅ターミナルのバス停付近は、一般車とバス・タクシーは分離されていますが、なんと、五位堂駅の駅前はごっちゃに進入する構造になっています。そのため、バスと自家用車が一緒にターミナルに入り、一般の送迎者が滞留し、バスが到着や発車できないなど、支障がでいます 。
普通、設計する時点で分離するかと思うのですが、なぜかごちゃごちゃになっています。
一般車が待機できる場所がわずかしかないという状況のため、溢れた送迎の自家用車がバスターミナル内の道路に滞留して動かないという状況が発生しています。
また一般車の駐車スペースがカーブになっており、2重駐車が当たり前のようになっています。
そのため、バスが後ろで詰まってしまっています。
そんな状況下で、真ん中にでーーんとタクシーのスペースが設置されています。しかも、普段、ほぼ止まっているタクシーは見かけない状況。
・・・まあ、そんな状況が、少なくとも30年近く放置されています。
1990年頃は、駅北側に大きな無料駐輪場があって使いやすかったのですが、500m程度北側に移動して有料化されてしまい、折角の自転車利用を減らしてしまい、駅前の自家用車利用が進み、カオス化が加速してしまっています。
と、いうわけで、具体的な改善案について、少し考えてみました。
案1は、バスと自家用車動線を分離し、バス下車場所を移動させることで、バスと自家用車がごっちゃになり、バスが動かなくなるという問題の解消を提案します。
一般車とバス車線を分離&バス下車場所を変更
※赤色があふれている自家用車
・自家用車をバスターミナルエリアに入れさせないように導線を分離し、バスの円滑な運行を可能とさせる。
・タクシー駐車スペースは空いている状態であり、そのスペースを利用する。
・一般車の駐車スペースを増加させ、バスの円滑な運行を可能とさせる。
・車が入り乱れてている危険な2車線部分を1車線として整理する。(ターミナル内に2車線があることが余計に危ない状態となっています)
もう一つ、現状に大きく手を入れない対策案を考えました。
案1よりもは効果は下がると思いますが、費用はあまり生じないでしょう。
<左>現状:バスと一般車が一緒に進む <右>提案:バス下車場所を変更
※赤色があふれている自家用車
結局、今の一般車駐車場の場所に問題があるため、到着したバスが動けなくなってしまうわけですので、案2でも、若干解消はできるかとは思います。
あと、市の公共バスも、駅前ターミナルに停まるようにできないのですかね?
駅前のターミナルに、市の公共バスが停まらない・・・変な街です。(と言っても、本数が少ないので、まったく使い物になりませんが・・・)
これで五位堂駅前がカオスな状態になる問題が解決できればいいですね。