〜ホンダ フリードで見積もり比較(2014年)〜
車検は新車を購入して3年後、その後は2年ごとにやってきます。これまで、ディーラーに出すことが多かったのですが、軽自動車でも10万円を超えることも多かったので結構高いイメージがありました。
今回は、事前にチェックをして最低限の内容で車検をすることで、安全を確保しつつ、どこまで安くできるのかトライしてみました。
まず、車検で節約するためには、
・・・何が必要、何が不要、どう節約できるか?! は、比較しないと分かりません。
と言うわけで、今回はディーラーと格安車検の2者見積もりを実施しました。
安くといっても、絶対に必要な費用が車検にはかかります。
法定費用と呼ばれるものです。これは、重量税、自賠責保険、印紙代です。
どこで車検を受けても同じ額となるので、いわば、ベースとなる費用と思ってください。
これは車種によって金額が異なります。例えば、H25年7月現在、フリード(1.5トン以下、自家用、減免なし、エコカーに該当)の場合、こんな感じで43,940円になります。
フリードの場合 | |
重量税 | 15,000円 |
自賠責保険 | 27,840円 |
印紙代 | 1,100円 |
合計 | 43,940円 |
ちなみに、この金額、昔と比べるとお安くなっているのです。
■豆知識■ 実は車検時の重量税が安くなっている・・・ 新エコカー減税! 平成24年5月1日から平成27年4月30日まで、「新エコカー減税」ということで、エコな自動車に関する税金が安くなっています。 この金額は、国土交通省サイト(https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr1_000028.html)の対象車一覧から確認できます。 H25年現在、エコカーに限り、車検時の重量税が大幅に安くなっているのです。ちなみに、エコカー減税という大々的なイベントの前に買った車は該当しないのでは・・・と、思いきや、9年ぐらい前の車でもこのリストに入っています。 この表の見方ですが、メーカーを選択し、車の車種と形式を探します。同じ車種でも形式によって税金が変わってきますので、不明なときは車検証や自動車保険証書などで確認すると良いです。 そして、重量税額 継続検査等2年(自家用) の欄をみます。この場合(15,000)と書いてあります。つまり重量税は15,000円となります。従来は 24,600円していたので、約10,000円程度減税になっています。 <あなたの車の車検時の重量税の見つけ方> 余談ですが、ガソリンスタンドの見積もりでは、重量税の見積もりが誤っており、高くなっていました。もし、エコカーなのに、重量税が安くなっていない場合、「エコカー」である旨を必ず伝えて、見積もりしなおしてもらいましょう。 |
購入して2回目の車検、しかも、前回、ブレーキパーツを交換したので特に交換する部品もないはず。
車検前は、ディーラーが車検前点検ということで無料で点検・見積もりをしてくれます。
ここで部品交換が必要なものや、修理が必要なところが見つかれば、教えてくれるはずです。
今回、ディーラーの見積もり金額は、計16万4066円!!!
(しかも、特段、交換する必要のある部品は無い状態で・・・!!)
・・・ディーラー見積もり、やっぱり高かった。
近所で安いというビラを配っていた、ガソリンスタンド(出光の車検屋)に見積もりをしてもらいました。
項目 | ディーラーの見積もり | ガススタの見積もり |
重量税 | 15,000円 | 15,000円 |
自賠責保険 | 27,840円 | 27,840円 |
印紙代 | 1,100円 | 1,100円 |
合計 | 43,940円 | 43,940円 |
やっぱり、固定費用なので、いっしょですね。ここからどうするか。
ちなみに、ガススタの見積もりでは当初、重量税がエコカー適用されておらず高くなっていたので訂正してもらいました。
当たり前のように設定されている車検の基本料についても、実は結構違ったりします。
項目 | ディーラーの 見積もり |
ガススタの見積もり |
特記 |
これって必要? |
車検基本料 | 21,000円 | 24,800円 割引 -10,000円 |
割引は ・3ヶ月前申し込み ・平日車検 ・前日持込 ・代車不要 ・ネット申し込み の合算 |
基本料なので さすがに必要 |
保安確認検査 | 8,925円 | (不要) | ― | 整備工場で車検を受ける 場合は必要。 陸運局で車検を受ける場合 はこの項目は出てこない。 |
スチーム洗車 | 5250円 | (下回り洗車 も含まれる) |
― |
油などがしみ出して いたら車検に通らない ので必要とのこと。 |
合計 |
35,175円 |
14,800円 | ― |
ガススタには色々な割引があり、条件が合えばお得になります。
今回は割引の条件と合致したので、基本料金はガススタの方が安くなりましたが、そうでない場合は、ディーラだからと言ってもそんなに高いわけではありません。
エンジン回りやブレーキ回りの項目です。
これらは、普段からマメに交換対応をしているならば良いですが、していないならば、車検のタイミングで実施しておいた方が良いです。
項目 | ディーラーの 見積もり |
ガススタの |
これって必要? |
エンジンオイル交換 | 4,200円 Cカード割引-2,100円 |
4,200円 | 交換時期ならば必要 ⇒今回は実施 |
エンジンオイルエレメント (オイルフィルター)交換 |
部品代 1,260円 技術料 1,365円 |
1,575円 | 交換時期ならば必要 ⇒今回は実施 |
エンジンフラッシング | ― | 1,575円 | 普段していないならば 車検のときぐらいは やっておいても良いかも ⇒今回は実施 |
ブレーキオイル交換 | 3,150円 | 5250円 | 普段していないならば 車検のときぐらいは やっておいても良いかも ⇒今回は実施 |
ブレーキ分解清掃・給油 | 給油 4200円 アシストキット 2730円 |
(分解清掃は 基本料に含まれて いるらしい) |
車検では分解点検 するので必須 ⇒今回は実施 |
油圧発生装置の分解交換 | 部品代 8,137円 技術料 8,505円 |
― | 5年目ぐらいならば 別に要らない場合が多い ⇒今回はパス |
クーラント(冷却水交換、 LLC交換) |
0円 | 5,250円 | 入っている冷却水が SLLCで当面交換不要 ⇒今回はパス |
合計 |
31,447円 |
17,850円 |
― |
今回実施分の合計 |
14,805円 |
12,600円 |
― |
ディーラーの見積もりには、やっておくに越したことはないが、別にやらなくても特に構わないという項目が含まれています。見積もりをもらった後に、「これは必須?」「これは必須ではない?」 と、必ず確認をしておいてください。
うまく聞けない場合は、「2年後の車検時の交換/実施でも大丈夫?」 と聞いて、「それではだめ」と言われた項目以外は、必須ではありません。
最低限必要な内容だけ比較した場合、それほどディーラーとガススタには、金額の差は出ていないですね。
クーラント(冷却水)は、車検時に交換を勧められることがありますが、最近の車では10万キロや10年間程度交換が不要な高級なクーラントが入っている場合が多くなっています。その場合、交換すると品質の低いクーラントに交換されてしまうので、注意してください!
ディーラーの見積もりに含まれずに、ガススタの見積もりに含まれる項目がある場合は、注意してみてください。
その他の消耗品などです。ワイパーが壊れていたり、発炎筒の有効期限が切れていたり、タイヤが破損していたり溝が足りなかったり、バッテリーが破損していたり電圧が低下しているなどの場合は、交換が必要です。
交換が必要な場合は、「交換しないと車検に通りません」と言われるので、複数の見積りを比較して、どちらにも含まれている項目のみ実施するという手もあります。
項目 | ディーラーの見積もり | ガススタの見積もり |
これって必要? |
ワイパー交換 | ワイパー実費 945円 735円 735円 技術料 945円 |
なし(交換不要) | ふき取れない場合は 交換必須 ⇒今回は不要 |
発炎筒交換 | 714円 | なし(交換不要) | 有効期限が切れると 車検に通らない (ホームセンターで 500円ぐらい) ⇒今回は購入 |
タイヤ交換 | なし(交換不要) | なし(交換不要) | 破損・溝不足の場合は 交換必須 ⇒今回はパス |
バッテリー交換 | なし(交換不要) | なし(交換不要) | 電圧定価や破損が ある場合は交換必須 ⇒今回はパス |
合計 |
4,074円 |
0円 |
― |
今回実施分の合計 |
0円 |
0円 |
― |
ただ、車検は通るけども、状態が悪い場合、次の車検まで交換しないと言うのはオススメできません。
交換しなかった部品などは、随時点検して状態を把握しておき、ディーラーや自動車用品店、ガソリンスタンドで交換してもらう方が良いでしょう。 結局、支出が先か後かの時間的な違いだと思っておいてください。
その他の消耗品などです。車検時にあわせて見積もりに乗っかってきているものなので、ついでにやりたければやれば良い、というレベルのモノです。
項目 | ディーラーの見積もり | ガススタの見積もり |
これって必要? |
エアクリーナー交換 | 2,940円 | 特になし | 気になっているならば 交換しても良い ⇒今回はパス |
エアコンフィルタ交換 | 4,200円 技術料 945円 |
特になし | 気になっているならば 交換しても良い ⇒今回はパス |
撥水洗車 撥水コート 消臭・抗菌・防ダニ |
1,575円 2,100円 500円 |
特になし | やりたければ やってみても良い ⇒今回はパス |
下回り錆び止め塗装 | 錆び止め剤 3,990円 技術料 2,100円 |
特になし | やりたければ やってみても良い ⇒今回はパス |
定期点検パック | 19,320円 | 特になし | 定期点検を安くしたいならば 申し込んでも良い ⇒今回はパス |
合計 |
37,670円 |
5,250円 |
― |
今回実施分の合計 |
0円 |
0円 |
― |
ちなみにエアコンフィルタ交換などは、車種によってはユーザでも交換できるので、節約するならば、ネットなどで対応フィルタを探してきて、自分で交換してみることもできます。
下回り錆び止め・・・は、雪が多い地域(除雪剤を撒く地域)や、海に近い地域で車を使われる人で、これから10年以上、この車を乗り続けるぞ!!という方は、是非ともやっておいた方が良いかもしれません。
さて、見積もり比較して、必要な項目だけをピックアップしてみました。
その結果は、次のようでした。
項目 | ディーラーの見積もり | ガススタの見積もり |
1.固定費用 | 43,940円 | 43,940円 |
2.車検基本料 | 35,175円 | 14,800円 |
3.消耗品<エンジンオイル・ブレーキ系> | 14,805円 | 12,600円 |
4.消耗品<重要備品> | 0円 | 0円 |
5.消耗品<その他> | 0円 | 0円 |
合計 | 93,920円 | 71,340円 |
結局、ガススタでは車検基本料10000円割引の効果により、両者で2万円程度の価格差が開きましたが、そうでない場合、1万円程度しか差がないことが分かりました。
ディーラーの見積もり合計金額をみて「うわっ、高額」と思っても、車の調子にあわせてディーラーに最低限必要な内容だけにしてもらうことで、10万円以下にすることができます。
★まとめ★
ディーラーの見積もりは、余計なものまで含まれているので、ダイエットすることで大幅に削減することが可能。見積もりの合計金額にひるまず、しっかりと精査することで、本当に必要な金額の割り出しが可能。 ●同じ内容の車検ならば、ディーラーと格安車検との価格差は、概ね10,000円〜18,000円程度。 ●普通乗用車(フリードタイプ)の場合、オイル交換などは行い、それ以外は行わない最低限レベルでの車検費用は必要経費(固定費用)込みで ・ディーラーで 95,000円前後 ・格安車検で 71,000円〜81,000円程度 ●普段、オイル類を随時に交換しているなどにより、車検では消耗品を一切交換しない場合は、 ・ディーラーで 86,000円前後(ブレーキ分解あり) ・格安車検で 58,000円〜68,000円程度 車検時の参考にしてください。 |