高速道路のETC割引は、過去、様々なETC割引が存在し、割引率も大きくメリットがあったのですが、当初の想定通り、徐々に割引サービスが減り、割引率も下がってきております。ETC割引種別毎に適用されるルールが違っていて、大混乱した過去と比べればいささかすっきりはしましたが、まだまだ注意しなければ割引が適用されない落とし穴も潜んであります。本ページでは、そんな最新のETC割引に関する情報と注意事項を整理しました。
これまで、割引制度が"政治のおもちゃ"のように使われていたため、コロコロと条件が変わっていましたが、ここ数年は落ち着いてきています。
2023年9月現在、利用できる割引サービスは主に以下の3つとなります。
@深夜割引・・・約30%割引
A休日割引・・・約30%割引、地方部区間のみ、軽自動車または普通車のみ
B平日朝夕割引・・・回数により30%〜50%分が還元、地方部のみ、最大100km、朝と夕
過去と比べるとかなり縮小されてしまいましたね。
「ゴールデンウィーク、お盆、年末年始は、交通混雑期等における交通分散の観点などから、休日割引は適用されません」とのことです。これはかなり注意が必要です。
⇒【 2023年の休日割引適用除外日】を確認しておきましょう!!
現在、3種類のETC割引があります。平日と休日、そして、大都市区間と地方区間で異なるので、それぞれ見てみましょう。
0時 | 4時 | 6時 | 9時 | 17時 | 20時 | 22時 | |
@深夜割引 | 約30%割引 | ||||||
A休日割引 | |||||||
B平日朝夕割引 |
※名古屋近郊はなぜか「大都市近郊区間」となっていません。都市部で交通量が激しい区間なのに不思議ですね。
0時 | 4時 | 6時 | 9時 | 17時 | 20時 | 22時 | |
@深夜割引 | 約30%割引 | ||||||
A休日割引 | |||||||
B平日朝夕割引 | 月の利用回数により30% または50%(100km以内) |
月の利用回数により30% または50%(100km以内) |
0時 | 4時 | 6時 | 9時 | 17時 | 20時 | 22時 | |
@深夜割引 | 約30%割引 | ||||||
A休日割引 | |||||||
B平日朝夕割引 |
0時 | 4時 | 6時 | 9時 | 17時 | 20時 | 22時 | |
@深夜割引 | 約30%割引 | ||||||
A休日割引 | 最大30%(軽自動車等・普通車のみ) | ||||||
B平日朝夕割引 |
※名古屋第二環状は2021/5/1から、大都市近郊区間扱いになりました。
3種類の割引について、詳しく説明していきます。また注意点も記載しておきます。
以前からある深夜割引です。ルールはシンプルです。夜中の0〜4時に走行すれば適用されます。
割引適用日 | 全日 |
割引適用時間 | 0時〜4時に対象となる道路を走行すれば良い 回数に制限はない |
適用対象エリア | 制限なし |
適用距離 | 制限なし |
車種の制限 | なし |
割引方法 | 通行料金が割引される |
割引率 | 約30% |
これも比較的ルールはシンプルですが、地方部区間のみや車種に制限があるなど、深夜割引よりも細かなルールがあります。
割引適用日 | 土・日・祝 |
割引適用時間 | 0時〜24持 |
適用対象エリア | 地方部区間のみ。 ※首都圏や京阪神圏の大都市部区間と名古屋第二環状自動車道は割引対象外 |
適用距離 | 制限なし |
車種の制限 | 軽自動車等・普通車のみ |
割引方法 | 通行料金が割引される |
割引率 | 約30% |
割引適用日 | 月曜日から金曜日。祝日を除く。 |
割引適用時間 | 平日の朝6〜9時と夕方17〜20時に料金所を通過すれば良い。 朝・夕の2回、割引が適用される。 ※同じ時間帯に複数回走行した場合、2回目以降の走行には割引は適用されない。利用回数にもカウントされない。 |
適用対象エリア | 地方部区間のみ。首都圏や京阪神圏の大都市部区間には適用されない。(名古屋エリアは割引対象) |
適用距離 | 100km以内の走行。(100kmを超過しても、100km分のみ適用) |
車種の制限 | なし |
還元方法 | ETCマイレージサービスにて、還元額(無料走行分)が翌月20日に付与。 ※ETCマイレージサービス(http://www.smile-etc.jp) に申し込んでいなければ適用されないのでご注意を。 ※割引対象走行の通行料金は「通常」となる。(通行料金は割引されるわけでない) |
還元率 | 1か月(1日〜月末)の利用回数によって異なる。 |
5回〜9回まで | 通行料金のうち最大100km相当分を約30%分還元 |
---|---|
10回以上 | 通行料金のうち最大100km相当分を約50%分還元 |
・還元額による利用も平日朝夕割引の対象となる。
・1ヶ月の利用回数が5回に達しなかった場合は、還元率は適用されない。
・1ヶ月の利用回数が10回の場合は1回〜10回まで、5回の場合は1回〜5回までの走行が割引対象となる。
・ETCマイレージサービスに登録していても、登録しているカードの「有効期限」が過ぎていないかご確認ください。同じカード番号であっても、有効期限が違っていると割引が適用されません。カードの情報をETCマイレージサービスのサイトで更新しなばいけません。ご注意ください。(定期的にETCカードは更新されるので、同じカード番号でも、カード更新の都度、ETCマイレージサービスの有効期限の更新作業が必要です。しかもそれを忘れるとマイレージサービスが適用されないのでご注意を)
・割引対象の距離は最大100Kmです。100kmを超えても100km相当分だけが、約30%または約50%還元されます。(以前は100kmを超えてしまうと、全く割引が適用されなくなるという鬼のような 時期もありました)
「新型コロナウイルスの感染拡大防止を図るため、2021年10月31日まで、休日割引の対象日となる土日祝日に通行いただいた場合でも、休日割引は適用されません。 」ということがありました。
2016年ごろのETC割引については、【こちらのページ】に記載されています。
過去には「休日特別割引」と言って最大5割引や上限1000円などがありました。3割引に減ってしまい、対象路線も地方部のみになってしまいましたね。まあ、適正な価格になったといえばそうなのですがちょっと残念です。当時は目玉となる割引のため、高速道路が大渋滞、他の交通機関の利用者が減り影響が現れ、廃止になるフェリーがでる、などもあり、問題も多発していましたので、適正になったといえば適正になったのでしょう。少し残念ではありますが。
さて、参考までに、2014年ごろのETC割引の情報を掲載します。
当時は、大きく分けて、以下の4種類に分類されていました。普通車の場合は、ざっくりこんな感じでした。地方部なんてどれかの割引が適用されていました。
大都市近郊 | 郊外(地方部) | |
平日 | 6時〜20時は割引無し その他は30%か50%割引 |
一日中、30%か50%の割引 |
休日 | 6時〜20時は30%割引 その他は50%割引 |
一日中、50%割引 |
各割引サービスを時間帯グラフにしてみました。
100kmを超えると割引が適用されないという鬼のような条件です。高速代金をケチるためには100km毎に下車をするなどの工夫が必要でした。
複数の割引条件に合致した場合は、すべて適用されるわけではなく、一番割引額の高い条件が適用されるとのことです。
休日特別割引は、2014年3月30日まで。平日昼間割引は、2014年3月31日まで。
平日夜間割引は、2014年3月31日まで。通勤割引は、2014年3月31日まで。
深夜割引は、2014年3月31日まで。
・・・でした。
・平日朝夕割引を利用すると、ETCマイレージサービスのページでは、上記のように表示されます。すぐにマイレージが還元されるわけでは無く、毎月20日に前月分が確定します。(下のイメージは過去の制度での表示です。現在とは表記が異なります)