2014年2月、WindowsXPもサポート終了なので、これを機に中古の部品(CPUとマザボ)とメモリを買って、Windows7 でゲームもできるパソコンを作ってみました。
古いパソコンのケースや電源などを利活用して、AMDのGPU内蔵のCPU(APU) A10 5800K(4コア・3.8Ghz)、メモリ8GBのパソコンが2.5万円で できました。
以下にまとめました。
Windows XPのサポートも終了し、Windows7やWindows8 がサクサク動くパソコンを、3万円以内で安く作れないか、ということで、チャレンジしてみました。
<方針>
・CPUは、4coreで、4GHzに近いスペックが欲しい!!
・メモリはやっぱり 8GB欲しい!!
・もちろん、3Dゲームも動かしてみたい。(FFベンチマークが滑らかだとうれしい!)
・DVD-R/RW も使いたい。
・できるだけ電気代は節約したい!
・OSは持っているのを利活用。
・ビデオカードは予算があれば・・・
・家にあるガラクタを再活用する。(古いPCケースや古いHDD)
Intel系のCPUのcore i7やcore i5は正直高い・・・。
安くてそれなりの高性能なPCを作るには、CPU性能面でcorei3〜corei5 程度、ビデオカード性能では Core i7内蔵と同等以上といわれているAMD A10 という選択がある。
・・・とは、言っても、3万円以内というのは、なかなか厳しい。しかも、AMDはインテル系と違うので、性能が良くわからない。消費電力はIntel系よりAMDの方が大きい 印象があるのだが、実際はどうなんだろう・・・
そんな風に悩んでいる最中、PCデポに行くと、一世代前のAMD A10-5800K(=クロックアップOK)のBOX(専用CPUファンつき)が中古で6800円で売っていました。さらに、FM2対応マザーボード(AMD A10 CPUのソケットは FM2)も同じく中古で3000円。 ・・・?もともと一緒になっていたCPUとマザーボードではないのかい??
・・・と、言うわけで購入してみました。ちゃんと動くかな・・・。
以下は、現時点のAMDのCPUラインナップ一覧です。インテル系の core i7 は35000円前後、core i5は20000円程度と比べて比較的リーズナブルなのがAMDのCPUです。(2014年3月)
ジャンル | CPU/コア数/クロック | GPU/コアクロック | L2キャッシュ | 対応可能メモリ | TDP | 価格(新品) |
A10-6800K | 4コア 4.1GHz(MAX4.4GHz) |
Radeon HD 8670D 844MHz |
4MB | DDR3-2133 | 100W | 15,000円程度 |
A10-6700 | 4コア 3.7GHz(MAX4.3GHz) |
Radeon HD 8670D 844MHz |
4MB | DDR3-1866 | 65W | 15,000円程度 |
A10-5800K (一世代前) |
4コア 3.8GHz(MAX4.2GHz) |
Radeon HD
7760D 800MHz |
4MB | DDR3-1866 | 100W | 12,000円程度 |
A10-5700 (一世代前) |
4コア 3.4GHz(MAX4.0GHz) |
Radeon HD
7760D 800MHz |
4MB | DDR3-1866 | 65W | 9,500円程度 |
A8-6600K | 4コア 3.9GHz(MAX4.2GHz) |
Radeon HD 8570D 844MHz |
4MB | DDR3-1866 | 100W | 10,000円程度 |
A8-6500 | 4コア 3.5GHz(MAX4.1GHz) |
Radeon HD 8570D 800MHz |
4MB | DDR3-1866 | 65W | 11,500円程度 |
AMDはお安い印象です。
8年前に組み立ててまったく使っていないPC(CPUはIntel セレロン800MHz・・・)のケースを活用。
ATX仕様だったので、今回中古で購入したマイクロATXマザーはそのまま使える。
電源は350Wだけども明らかにコネクタが古い・・・。
ジャンル | 購入物品 | 今回の入手価格 | 備考 |
ケース・電源 | 古いパソコン
ATX対応 電源 350W |
0円(利活用) | 買えば5000円ぐらい |
CPU | AMD A10-5800K
BLACK(黒箱) BOX 3.8GHz 4core |
中古
6800円 (PCデポ) |
新品だと12000円ぐらい |
グリス | AS-05 シルバーグリス 9W/m・K | 新品 1400円 | |
マザーボード | AMD
(FM2)対応マイクロATXマザー GIGABYTE GA-F2A85XM-D3H |
中古
3000円 (PCデポ) |
新品だと6000円ぐらい |
RAM | PC3-12800(DDR3-1600MHz) 8GB(4GB*2) CORSAIR VENGEANCE |
新品 9800円 | |
HDD | 古い1T HDD シリアルATA | 0円(利活用) | 買えば6000円ぐらい |
キーボード・マウス | ELECOMのキーボード/マウス | 0円(利活用) | 買えば1000円ぐらい |
DVD-RW | ELECOMのLDR-PME8U2LBK(ロジテック) | 新品 2980円 | |
OS | Windows7やWindows8.1 | 0円(利活用) | Win
7 Pro DSP版で 7000円ぐらい〜 |
ケーブル | 電源4pin→シリアルATA電源変換 | 新品 380円 | |
合計 | 24,360円 |
費用は、利活用物品+約25000円。まあこんなものかな?!
ちなみに、利活用をしない場合は、OSなしで大体36000円位、OS込みで大体43000円位です。
(Windows 7 Pro の価格やショップを検索→こちら)
すべて新品で買い揃えると 53000円位です。
これを3000円で買った中古のFM2対応マザーボードに付け替えます。
AMD (FM2)対応マイクロATXマザーGIGABYTE GA-F2A85XM-D3H
とりあえず、CPUをさしてみる。
そして、米粒大のグリスをCPUのど真ん中に置いて、CPUファンを取り付け。
そして、CPUファンのケーブルをマザーボードにつけます。
今時はメモリに放熱板なんぞついているのですね。熱くなるのかな・・・。
さて、マザーボードをケースに取り付けます!
マザーボードは24ピンあるのですが、電源側は20ピンしかない・・・。電源の規格が古いためです。
4端子足りないけど、20ピン側が刺さればOKです。(マザーボードによっては、動かない場合もあるそうです)
もう一箇所(写真左上)の黄色と黒のケーブルのコネクタも・・・
こちらも、8端子のうち4端子しか刺さっていないけど、OKでした。
あとは、ケースのLEDランプや電源ボタン、HDDランプ、スピーカーケーブルをつけます。
ここから先は写真がないですが、SATAの端子(このマザーには8個ついていました・・・)にHDDをつけます。
電源が必要なものがあれば、電源ケーブルをつなげます。
電源のコネクタが4ピンしかなかったので、SATA電源の形状に変換するコネクタを使用します。
電源4ピン→SATA電源変換コネクタ
このように、古い電源でSATA電源コネクタがついてない場合は、変換コネクタが必要となります。
ちなみに、ネジ。
こっちは「ミリネジ」、日本の規格。 こっちは「インチネジ」、アメリカの規格。
パソコンはアメリカの規格と日本の規格がハイブリッドしているので、両方の規格のネジが必要です。
ミリネジは、CD-ROMやDVD-ROMや、空調ファンなどを固定するときに、
インチネジは、HDDやマザーボードを固定するときに使用します。
ケースは、どちらかに対応しています。
電源を入れると、無事起動!よかったよかった。
・・・さて、OSもインストールして、いよいよ性能の測定です。
とりあえず、組み立てたパソコンのスペック(Windowsエクスペリエンス インデックス スコア)を図ってみました。
<Windows7の値>
■プロセッサ性能 ・・・ この値が良いのか良くないのかわからないので、比較。
プロセッサ:7.5 | Intel Core i5-3550 (3.3GHz) Intel Core i5-2500 (3.3GHz) Intel Core i7-960 (3.2GHz) |
プロセッサ:7.4 | Intel Core i5-2400 (3.1GHz) Intel Core i5-3330S (2.7GHz , 6MB キャッシュ) Intel Core i7 860 |
プロセッサ:7.3 | Intel Core 2 Quad Q9650 (3.0GHz) Intel Core i5-2400S (2.5GHz) Intel Core i5 760(2.8GHz) AMD A10 5800K (3.8GHz) |
プロセッサ:7.2 | Intel Core 2 Quad Q9550 (2.83GHz) Intel Xeon 5160 (3.00GHz) |
プロセッサ:7.1 | Intel Core i5-3210 (3.1GHz) Intel Core i3-2120 (3.3GHz) Intel Core i5 650 (3.2GHz) Intel Core i5-2520M (2.50GHz) |
なかなか比較は難しいものの、クロックと比例してはいないが、
「A10 のクロック数 ÷ 1.5 = Core i5 のクロック数」 というイメージかな?
■次はグラフィック性能。この値も大きいか、小さいか良くわからないので、比較。
グラフィックス :6.8 ゲーム用グラフィックス :6.8 |
AMD Radeon HD 7660D (AMD A10 5800Kの内蔵GPU) |
グラフィックス :6.5程度 ゲーム用グラフィックス :6.5程度 |
インテル HDグラフィックス4400 (いわゆる第4世代、Haswell) |
グラフィックス :6.5程度 ゲーム用グラフィックス :6.5程度 |
インテル HDグラフィックス 4000 (いわゆる第3世代、Ivy Bridge) |
グラフィックス :5.0程度 ゲーム用グラフィックス :6.3程度 |
インテル HDグラフィックス 2500 (いわゆる第3世代、Ivy Bridge) |
グラフィックス :4.5〜4.7程度 ゲーム用グラフィックス :5.6〜6.3程度 |
インテル HDグラフィックス 2000 (いわゆる第2世代、Sandy Bridge) |
最新の Haswell世代の core iシリーズに搭載されているGPUよりも性能が上である結果がでている。
とりあえず、FINAL FANTASY XIV - A Realm Reborn (Benchmark) (ファイナルファンタジーが3Dでどの程度サクサク動くかがわかるソフトウェア)を試してみたところ、ストレス無く、3Dキャラクタがグリグリとマウスの操作どおりの反応で「サクサク」動きました。(なんと表現すればよいのだろうか・・・)
FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn ベンチマーク キャラクター編 計測日時:2014/02/01 15:10:48 SCORE:2998 平均フレームレート:24.355 評価:やや快適 -標準的な動作が見込めます。余裕があればグラフィック設定の調整をお勧めいたします。 画面サイズ: 1280x720 スクリーンモード設定: ウィンドウモード グラフィック設定のプリセット: 高品質(ノートPC) 描画設定 -HDRレンダリングを有効にする(グラデーション描画をなめらかにする) : 有効 -オクルージョンカリングを有効にする(見えないものの描画を簡略化する) : 有効 -LODを有効にする(遠影表示に簡易モデルを使用し描画負荷を軽減する) : 有効 -LODストリーミングを有効にする : 無効 -リアルタイムリフレクション : 適用しない -アンチエイリアス : FXAA -ライティングの品質 : 標準品質 -細かい草の表示量 : 通常表示 影の表示設定 -自分 : 表示する -他人 : 表示する 影の表現 -キャラクターの影のLODを有効にする : 有効 -影の解像度 : 通常解像度:1024ピクセル -影の表示距離 : 最長表示 -ソフトシャドウ : 強く テクスチャ品質 -テクスチャフィルタ : 異方性 -テクスチャ異方性フィルタ : x4 揺れの表現 -自分 : 適用する -他人 : 適用する 画面効果 -周辺減光を有効にする(画面の隅を自然に暗くする効果) : 有効 -放射ブラーを有効にする(爆発などで周囲に向かって画面をぼかす効果) : 有効 -SSAO(立体感を強調する効果) : 弱く:標準 -グレア(光があふれる表現) : 通常表現 カットシーン効果 -被写界深度表現を有効にする : 有効 システム環境: Windows 7 Ultimate 64 ビット (6.1, ビルド 7601) Service Pack 1 (7601.win7sp1_gdr.130828-1532) AMD A10-5800K APU with Radeon(tm) HD Graphics 7371.141MB AMD Radeon HD 7660D(VRAM 4095 MB) 8.17.0010.1140 このベンチマークはFINAL FANTASY XIV: A Realm Rebornの動作を保証する物ではありません。 FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn 公式サイト https://jp.finalfantasyxiv.com (C) 2010-2013 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. -- ツイート用テキスト -- https://sqex.to/ffxiv_bench_jp #FF14 SCORE:2998 1280x720 高品質(ノートPC) AMD A10-5800K APU with Radeon(tm) HD Graphics AMD Radeon HD 7660D |
(ハードディスクは、お古の部品なので、スコアはご愛嬌・・・)
AMD A10-5800K を使って激安PCを作ってみた結果の総括です。
お古のパソコンのケースなどを利活用できたので、実質2万5000円の支出となり、その割には満足な結果となりました。
やっぱり古い電源だったので、消費電力が心配でしたが、AMD A10の内蔵GPUでもそこそこ性能があるので、外付けのビデオカードを使う必要がなくなり、結果として、消費電力も抑制することができました。
CPU自体の発熱も、3.8GHz(オーバークロックしない標準状態)で動作させる場合は、ファンも低い回転数で静かに安定動作しています。連続運転をしてもハングアップすることもありません。メモリとの相性も特段悪いこともありません。
・・・と思っていたら、しばらく使用していると、夏場では、熱が抜けずにハングアップすることも。
ファンに埃がたまって放熱がうまくいっていないのが理由でした。高熱になったので、グリスも塗り替えて、再度、取り付けなおしました。
AMD A10を使った場合は、内蔵ビデオカードがそこそこ性能が良いので、外付けのビデオカードがなくても、ゲームが動作できる程度のスペックはあります。動作の安定性はIntel系と違わない という感触でした。