2031年春に「なにわ筋線」の開業が予定されています。
なにわ筋線は2023年に開業した大阪駅(うめきた新駅)から西本町まではJRと南海の供用区間となり、そこからJRと南海が分かれます。
新しくできる駅は、中之島、西本町、南海新難波(南海のみ)の予定です。地下鉄と比べるとかなり駅数が少ない印象があります。
なにわ筋線の想定コースマップです。
南海の新難波駅を近鉄難波とJR難波との間付近に建設する予定です。
近鉄やJRからの距離が、現在の南海難波駅よりも近くなり、南海電車への乗り換えがかなり便利になりそうです。
なんばウオークの近鉄難波(西側)〜JR難波の間付近に乗り場ができると想定されます。
なお、南海新今宮付近から分岐される予定ですが、複々線の高架から地下へと入っていく必要があり、線路予定地には学校や建物もあり、新今宮駅周辺はかなり大掛かりな工事になることが予想されます。
かつては都会の田舎駅のターミナル、湊町駅が地下に移され、名前もJR難波駅に変わり・・・それからも長い時間が経ち、なにわ筋線によってターミナルから中間駅と変わります。
JR大和路線は現在JR難波駅がターミナルで始発となっていますが、なにわ筋線開業後は新大阪方面へ直通していく予定です。
そのため現在、大阪環状線を走行している特急はるか・特急くろしお、関空快速・大和路快速がJR難波経由に変わると想定されます。
JR難波駅となってからしばらくの間、関西空港行の関空快速(2両)が運行されていましたが、2両編成でも利用者が非常に少なく、ほどなく廃止されてしまいました。
なにわ筋線開業によって、久しぶりにJR難波駅から関西空港行の電車が走ることになりそうです。
JR難波駅は、既に北へ少し掘られた状態で、西方面へ曲がっている様子が確認できます。
なんばハッチ付近から、西大橋駅付近は、JR・南海とも道路の下ではなく、建物の下を通っていくようなルートが想定されます。
西本町駅は、本町と阿波座の間ぐらいに駅の設置が予定されています。
この駅の南側でJRと南海の分岐が設定されます。そのため、西本町駅・中之島駅・大阪駅は南海とJRが共用する駅となります。
西本町駅は地下鉄中央線・四つ橋線の本町駅が最寄になりますが、巨大な本町駅の西の端からもさらに西となり、乗り換えには注意が必要となりそうです。
南には長堀鶴見緑地線の西大橋駅もありますが、こちらはやや離れており、乗り換えにはあまり適さないでしょう。
この周辺エリアはオフィスビルなどが立ち並んでおり、区画もしっかり整備されているので、既存ビルの建替え・高層化など発展が期待されるエリアになりそうです。
中之島駅では、京阪中之島線の中之島駅と接続が可能となります。
現在、利用者がいまいち伸び悩び都会のローカル線と化している京阪中之島線ですが、中之島駅からうめきたエリア、関西空港・堺・奈良方面へ直通することで、利用者の増加が期待できます。
現状、梅田エリアや難波エリア、天王寺エリアから中之島駅周辺エリア(中之島の西側)へのアクセスは非常に悪く、電車だと一旦京橋まで出て京阪中之島線へ乗り換える必要があります。そのため大阪駅から中之島西側エリアへはバスが主流になっています。なにわ筋線の開業で梅田や難波から中之島駅周辺へのアクセスが一気に便利になります。
またなにわ筋線から、三条・四条など京都の中心部へはここで乗り換えすることで京阪特急でアクセスが可能となり、観光でも重要な駅となりそうです。
さらに、京阪中之島線の延伸も検討されており、夢洲方面へのアクセスの乗換駅としても機能する可能性があります。
大阪駅の地下駅として建設されている通称うめきた駅に接続します。この駅から新大阪方面へ直結しているため、新幹線へのアクセスも相当便利となります。
また大阪駅(うめきた)からは、ユニバーサルシティー方面への直通も構造上可能であるため、ここで乗り換えてユニバーサルスタジオへ行くことも想定されます。
JRの特急「はるか」や「くろしお」、南海の「ラピート」など、特急が1時間に4本程度、新大阪〜大阪〜堺・関西空港・和歌山方面/王寺・奈良方面を結ぶ快速・急行・普通などがJR・南海あわせて1時間に8〜10本程度運行されると予想されています。
大阪の交通がガラッと変わってしまうと思われるなにわ筋線、まだまだ先ですが、開業が楽しみですね。