月に何回も東海道新幹線で東京〜大阪間を自由席で移動していた筆者の失敗から得たノウハウ集。2020〜2022年は比較的空いていた新幹線も、2023年に入り以前のように混雑するようになってきました。
自由席に座るコツや空いている車両、早く乗れるドア、風邪をもらいにくい車両、この日は自由席はやめて指定にした方が良いという条件もご案内します。
<ご注意> 2024年からは、年末年始やGW期間などで「のぞみ号で、自由席の設定が無い」期間があります。全席指定席となりますので、その場合は指定席をご購入ください。
この行き先表示板で、混雑している列車と空いている列車がおおよそわかります。
最近、朝の新幹線では奇妙な状況が起きています。指定席はB席まで埋まっているほぼ満席状態。
A席・C席・D席・E席の指定席がすべて満席の便の自由席(B席のみ空きがある)
なのに、自由席はこんな状態(写真の通り) ガラガラです。
なぜそんなことがおきているのでしょうか・・・。
新幹線では、EX−IC(エクスプレスカード)というJR東海のカードを利用する人が増えてきています。特に、何度も利用する新幹線ヘビーユーザには必須のアイテムです。
このEX−ICは、指定席が自由席(切符料金)以下の料金で利用できるメリットがあります。朝から移動して昼前の会議に参加する、など、予定が決まっている人にとってみると、座れないリスクのある自由席よりも、指定席を選ぶ人が多くなります。
その結果、指定席が大混雑なのに自由席がガラガラ・・・ ということが起きてしまいます。
東海道新幹線ののぞみ・ひかりの自由席は、新大阪寄りにあります。
【のぞみ号】自由席は1・2・3号車です。ちなみにウン年前、「のぞみ号」ができた当時は全席指定席でした。
【ひかり号】自由席は1〜5号車です。自由席が5両もあります。
ひかり号の方が自由席が多いので、のぞみが満席でも、ひかりならば座れる可能性は高いのです。
最近、電車好きの芸人などがテレビで、「座席の数が多いので、自由席は2号車が空いていてオススメ」といっています。実際はどうなんでしょう。
2号車の座席が100席と多いですね。決まりですかね。
と、思いきや、何度も自由席で移動していると、そうでないことに気づきます。
座席が多い2号車が空いている・・・わけではない・・・?!
これまでの経験上、「1号車」が空いています。
1号車はホームの端で、階段からも遠く、不便ですから・・・空いています。
5号車のほうから順番に歩いていき、空席がある車両が見つかると、その車両に乗っていきます。そうすると、5号車⇒4号車⇒3号車⇒2号車⇒1号車の順に座席が詰まっていきます。
のぞみの場合は、3号車⇒2号車と進んでいき、2号車で空席が見えると、2号車に乗り込んでいきます。
特に新大阪駅では、1号車は果てしなく遠いので、2号車に空席があると、あえて1号車まで行く人が少ないのです。
・・・と、いうことで、新幹線の自由席をゆったり利用するには1号車がオススメです。
自由席の混雑度は、日や時間帯によって大きく違ってきます。
「閑散期」(つまり、利用者が少ない時期 = 指定席料金が安い時期) に混雑します。
何度も失敗しました。"閑散"という言葉に・・・
閑散期は利用者が少ない時期なのです・・・が!! 新幹線の便もそれに合わせて減らされています。
東京〜新大阪間ののぞみが10分〜20分間隔、多い時の約半分にまで便が減少している時もあります。
自由席の席数が半減になっているのです。そのため、閑散期は、自由席利用者にとってはNGの日なのです。
”閑散期の自由席の利用はご注意を! 混んでいます”
※参考までに、閑散期・繁忙期・通常期がわかる 【指定席】繁忙期・閑散期カレンダー
自由席が混んでいる時間帯があります。
@平日の午後のお昼下がりは要注意!意外と混んでいます
注意するのは午後。特に昼間。
午前は、到着時間に間に合わせる場合や、満席に備えて指定席を利用する人が多くなります。
しかし、午後は時間の制限が緩く、自由席を利用する人が多くなります。
昼間は新幹線の本数が減っています。そうすると、混雑しやすくなります。
閑散期&昼間は要注意です。
A金曜の夜・日曜の夜は注意。立つことを覚悟で!
土・日を実家などで過ごす単身赴任のお父さんが利用する「金曜の夜」と「日曜の夜」は混雑します。
指定席が満席の場合は、自由席で立つ人がでます。
B春休み・GW・夏休み・秋の連休・冬休み時期の昼間。
家族連れで自由席を利用する人が多くなり、混雑します。
C4月・7月・10月の1週目の週末
企業などの人事異動で新幹線で移動する人が多くなります。
最近の傾向では、ひかりの自由席は意外と混みます。
ひかりは自由席が5両と多いので、自由席を選択する人が増えます。
また海外からの旅行者は、チケットの関係で、ひかりを利用する人が多いのです。
ご注意ください。
さて、自由席おススメの1号車は、どのドアから乗ると良いのでしょうか。・・・って、ドアによって何が違うのかって?
とりあえず、一番遠い方のドアに並びましょう。新幹線の先頭車のフォルムを楽しめます。新幹線の先頭を見ていると、旅情気分も高まりますね〜!!
・・・という訳ではありません。
ここは長蛇の列になることがすくないのです。(駅の改札から遠いですから)
一号車のこのドアです。(写真の左のドアです。右のドアは乗務員用です)
それ以外にもメリットが。途中駅から乗車する場合、このドアは他のドアより早く車内に乗り込めるのです!!
降りる人は、階段に近い方の出口を選択する傾向があります。そのため、1号車の2号車寄りのドアから下車する人はたくさんいますが、わざわざ出口に遠い先頭側から下車する人が少ないのです。そのため、下車する人が少なく、早く車内に入ることができるのです。(始発駅だと意味ないですが)
このテクニックを活用すると、ゴールデンウィークなどで指定席が終日満席の混雑時でも座れるようになります。一度、トライしてみてはいかがでしょうか。でも、座れなかったらごめんなさい!!
新幹線は、大量の人を日本中運びます。一緒に、風邪などのウイルスも運ばれます。特に新幹線は気密性が高く、居眠りをすることも多いので、「新幹線に乗るとすぐに風邪を引いてしまう」という人も多いはず。何度もやられました。
そんな人には、またもや、1号車をオススメします。
定員が65名と、他の車両と比べると大幅に少ないのです。また、空いている可能性が高いのです。そのため、風邪をもらいにくいのです。
でも、やはり風邪をもらわないためにも、マスクはしましょう。
自由席でやってはいけないのは、あいている座席に荷物を置くこと。自由席であっても1人1席です。しかも、混雑しているにもかかわらず隣の席にでーんと荷物を置いたり、大きなキャリーバックを隣の座席の前に置いてる人が稀にいます。これは自由席のマナー違反です。
混雑して座れない人がいるときは、乳幼児などの小さな子供さんは膝の上に座らせるなどして、席を空けましょう。
もう一つ、新幹線初心者がやってしまうことは、座席シートをおもいっきり倒すことです。新幹線の座席シートはかなりの角度まで倒れるようになっていますが、後の人に配慮して、数センチ程度にしておきましょう。後ろの席に人がいるのに倒れる限界まで倒したり、自分の席以外も倒してしまうと、ちょっと恥ずかしいです。
指定席、自由席に関わらず、新幹線に乗るときは夏場でも是非「長袖」をお勧めします。
車内の空調が涼しすぎる場合があります。長時間乗車するとあまり体を動かさないので、冷えてきます。
何か羽織るものなどを持参することをお勧めします。
自由席
N700S | コンセント全席に有 (ひじ掛け部分にあり) |
N700A | コンセント窓側席のみ有 (A席・E席の足元にあり)
※車両の最前列と最後列の席だけ、全席にコンセントあり。 |
(参考)700系 | コンセント無
※車両の最前列と最後列に、コンセントがある車両もある。(各席には無い) ※清掃用のコンセント(銀色の丸い形)は乗客は使用できない |
グリーン車
N700系 | 全席コンセント有 |
700系 | コンセント無
※車両の最前列と最後列の席だけ、コンセントがある車両もある。 |
これまで自由席のお話でしたが、指定席予約のちょっとしたテクニックを。
EXICカードを使って予約する場合、座席の予約状況を見ながら席が選べます。
A席 | B席 | C席 | (通路) | D席 | E席 |
ここで落とし穴。
A席が空いている、ラッキーと思って予約をすると、ちょっと残念なことになります。
例えば、A・B・C・Dが空き(水色)の場合
↑新大阪
A席 | B席 | C席 | (通路) | D席 | E席 |
↓東京
■:空 ■:予約済み
気分的にA席を予約したくなりますね。ただし、A席を予約すると、実際の着席状況は・・・
混雑時には、A・B・C席の3席とも人が座るという状態がありえます。
A席 | B席 | C席 | (通路) | D席 | E席 |
B・C席は2人がつながっているので「2人」の予約した場合、優先的に選択されやすいのです。
他の座席が空いているのに、なぜか、ここだけ3席とも埋まっている状態になります。これは残念です。
また、席の空き状況がこんな場合、
A席 | B席 | C席 | (通路) | D席 | E席 |
A席 | B席 | C席 | (通路) | D席 | E席 |
A席 | B席 | C席 | (通路) | D席 | E席 |
■:空 ■:予約済み
1列目のA席を予約したくなりますが、グッと我慢。
2列目のA席か、3列目のC席を予約しましょう。混雑している時は、下のようになる可能性があります。
A席 | B席 | C席 | (通路) | D席 | E席 |
A席 | B席 | C席 | (通路) | D席 | E席 |
A席 | B席 | C席 | (通路) | D席 | E席 |
B席が空席だと快適です。B席が空席になる可能性が高くなる座席を見極めましょう。
では、具体的な事例を使って、自由席が空いている列車を選択してみよう。
『新大阪駅 ただいま17:45分。3人で東京に帰ります。指定席は終日満席との情報』
・・・という、シーンを想定してみましょう。さて・・・ あなたならどうしますか?
まずは、電光掲示板から、@当駅始発、A列車番号、B時間間隔、Cひかり号 の情報を確認します。
⇒ 実践編へ続きます
<コーヒーブレイク読み物>
⇒ 【北陸新幹線】北陸新幹線の敦賀以西ルートが、小浜ルートになった本当の狙いとは・・・